星新一氏のショートショートに『おーい でてこーい』という話がある。
~得体の知れない底なし穴に廃棄物を投げ込んだが、やがて・・・~
現実に起きているのが、プラスチックのゴミによる汚染。人間の捨てたものが人間に還ってくる。
日本は今も(これまでも)多くのごみを海外に輸出し、国内でリサイクルされたものはごく一部とか。プラごみの7割が焼却され、熱利用・発電などに使用されるが、同時に二酸化炭素の発生につながっていると。
焼却と海外輸出に依存する見せかけのリサイクルだとか。
焼却してしまえば、循環は途切れるわけで、リサイクルとは言えない。
欧州ではプラごみを焼却することは、リサイクルとは言わないそうだ。そうだそうだ。
焼却して熱利用することがリサイクルである、などと取り繕っていることが、真のリサイクルを阻害しているのではないか。
日本は資源のない国であると、よく言われる。
資源の無い国であるからこそ、リサイクルを資源を獲得する手段とし、国家的な事業と位置付ける。
都市鉱山という言葉があるが、あらゆる廃棄物をリサイクルできれば、海外からの資源の調達を抑えることが出来る。
資源を獲得するために、金を外国に払うより、たとえ割高になっても、国内のリサイクルに資金を投入した方が景気面でも良い。
最近、ケミカルリサイクルの動きが出てきているそうな。現在は燃やされているプラスチックを、化学的に処理し再生するという。
リサイクル関連企業を糾合し、国が強力に後押しし、主導して進める。
(個々の企業努力に依存するのではなく、各企業の技術を結集し、国全体で取り組む。)
例えば、南海地震の対策として防潮堤などを建設する場合、単なる防潮堤では津波が来なければ、無用の長物。防潮堤兼リサイクル工場兼リサイクル品を使用した製造工場兼最上部は道路とするなど複合施設として建設し、廃棄物の集約・処理・再生・製品化を効率的に行う。
日本国内だけで全てのことが完結するような、高度なガラパゴスを目指す。
世界は一つ。密接に関連していることは、必要ではあるが、問題も生じる。
自ら処すること超然。超然として立つ。
RE:20 リサイクル
